地域を跨ぐ、地域を越えた地域学

郷土研究を低く位置づけようとする人たちがいる。だが地域と地域の歴史を、時には国境をも越えて結びつけてみると、中央(国家)の視点で描かれてきた従来の歴史とは違った多様な列島の歴史が浮かび上がる。海の道でつながる列島の多元的な世界(観)を、その拠点の一つ、“出雲”を媒体として結びながら、多様性が重視される21世紀の日本に相応しい、トランス・リージョナルな地域学としての出雲学を創生していきたい。

 

ー著書ー

近代以降の日本で、民族がいかに創り出されたか。

「民族の創出――まつろわぬ人々、隠された多様性」

岡本 雅享 著 岩波書店(2014/7/26)

混合民族論が主流だった日本で、戦後単一民族論が拡がったのはなぜか。大和中心のNation Building(民族意識や国民の形成)を出雲、エミシ、クマソなどの視点から捉え直し、同質社会論で覆い隠された日本人内部の多様性を解き明かしながら、多元国家観に基づく民族意識の再構築を説く。

「出雲」発の人びとの移動の歴史を足で辿る、異色の移住・文化史

「出雲を原郷とする人たち」

岡本 雅享 著 岩波書店(2016/11/26)

神話の地・出雲から遠く離れた列島各地に、出雲という地名や神社が数多く存在するのはなぜか? 全国の「出雲」を訪ね歩くとともに、神話・伝承・考古学・郷土史を博捜し、「海の道」をメインに各地へ伸びた出雲文化の広がりを解き明かす。『山陰中央新報』好評連載、待望の単行本化!

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